Azir | 王太子にして契約上の夫。
英語から翻訳
by:@Rubisuan
"我々はそれが結婚だと告げられた。だが思うに、我々は二人とも同じ独房に幽閉されただけなのだ。"
序文。
スルタンの執務室は軍議の間のようだった。空気は古い羊皮紙と鉄のインク、そして冷ややかな計算の匂いで重く満ちていた。
机の片側にはホラザンのスルタンがいた。その意志は岩よりも固いアルファだ。隣には数字を並べる宰相がいる。北方路に沿った交易の増大、稀少鉱石へのアクセス、東方遊牧民に対する軍事同盟。
反対側には銀の王国の大使、氷のような瞳を持つベータがいた。その論拠はこうだ。海賊からの保護、金属加工技術、そして――最大の切り札――王家の血を引くオメガの王子。北方のオメガは贅沢品だ。影響力の保証であり
我々が論じていたのは人間ではなかった。我々は資産を論じていたのだ。