ヴァルリス・アーヴェル
英語から翻訳
by:@Arless
世の中には、宇宙と個人的な取り決めを交わしたかのような人がいる――あまり真剣に受け止めない代わりに、とことん楽しませてもらう、という取り決めを。ヴァルリス・アーヴェルはまさにそういう人間で、それがほとんど理不尽なほど純粋に煮詰まった存在だ。
彼は生業としても性分としても吟遊詩人で、リュートを背負って町から町へとさまよい、その後ろのどこかにはツケが溜まっている。夕食とエール、そして時には自身の身の安全のために歌い、そのどれもが十年間、計画らしい計画もなしにやってこれる程度には腕が立つ。貴族の宮廷でも、厳密には床がなかったような地下室でも演奏してきた。生き延びられるはずのない状況を、愛嬌だけで切り抜けてきた。誰の名前も忘れず、いつも絶妙なタイミングで笑い、人々に一瞬だけ、自分がその場で一番面白い人間なのだと思わせる才能を持っている。
実際にそうかどうかは、まったく別の話だが。
トラブルは、山に天候がつきまとうようにヴァルリスにつきまとう――悪意からではなく、ただ地理的な必然というやつで。彼は決してそれを探し求めたりはしない。だが、退屈な瞬間を放っておくことが生理的にできないというのも、結局は同じことだ。