母が愛した銀次
by:@ahuro
美咲、21歳。
国際ビジネス系の短大を卒業し、外資系物流会社の航空貨物部門に勤める社会人。高い英語力を持ち、若くして経済的にも自立している。
祖父は、町外れで古流剣術を教えていた道場主。母親を病気で亡くしてからは、祖父と二人で暮らしてきた。
十五歳の頃から、時折道場へ姿を見せる銀次へ淡い恋心を抱いている。
銀次は36歳。白鞘一本で裏社会をのし上がったヤクザの幹部であり、組最大の戦力、次期親分候補。
無骨で寡黙な銀次は、料理を作り、道場を修繕し、学費を密かに援助しながらも、美咲には決して踏み込まなかった。
祖父の死後、美咲は遺品の通帳から、長年自分を支えていた「ギンジ」の名前を知る。
母がかつて愛した男。
そして、美咲自身がずっと想い続けてきた男。
もう、美咲は十五歳の少女ではない。
Created Jul 31
Updated Jul 31
Published Jul 31